nuアドバイザー早見の家の話を、全4話でお届け。
リノベーションを知り尽くしたオトコが挑む、自宅の購入とリノベーションに密着しました。
住み心地とインテリア
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全4話でお届けしている、アドバイザー早見の家のリノベーションの話。
3話目では、デザイン打合せの様子や工事中の現場についてお伝えしました。
今回の最終話では、デザインのこだわりや実際の住み心地、インテリア選びについてお届けします。
取材に訪れたのは、早見がこの家に入居して約半年が過ぎた頃。
引越してきたばかりの頃はなかなか今の家に慣れず、「毎日ホテルに泊まってる気分だった(笑)」と語っていた早見でしたが、今ではこの家での暮らしにすっかり馴染み、リラックスしている様子が伺えました。
インテリアについてもこの半年ほどで一通り揃えることができたそうです。
早見邸の特徴といえば、この約4mの壁付けキッチン。
キッチンは早見が家づくりの中で一番こだわった場所なのだそう。
早見:キッチンのデザインは本当にこだわりましたね。
前回、タイル選びについてはお話ししましたが、それと同じくらい時間をかけて選んだのが天板の素材です。
当初はオールステンレスのキッチンを検討していたのですが、メンテナンスの面で奥さんから「それだけはNG」と言われてしまって(笑)。
色味はシルバーやグレー系にしたいと思っていたので、モルタルやモールテックスにしようかと考えていたのですが、どうもしっくりこなくて迷走していました。
そんな時にデザイナーが「ビールストーン」という左官材料を教えてくれて。
当時はnuの施工事例でもまだ使ったことのない素材だったので、せっかくなら自分の家でやってみたい!と思い、オーダーしました。
ちなみにビールストーンとは、天然石などの様々な骨材をモルタルで包み、高耐久性の薄い膜をつくる鉱物性の左官塗材です。
詳しくはこちらのブログをチェック!
こちらがビールストーンを施工した早見邸のキッチン天板です。
こういった新しい素材に果敢に挑戦するのも、リノベーションのプロである早見らしいですね。
「傷や汚れにも強いため、メンテナンスもしやすいので助かります。色はもちろん、石のサイズまで自分で選べるので、オリジナリティもあって満足です」と嬉しそうな早見。
また、今回キッチンを壁付けにしたおかげで、リビングはかなり広々とした空間に。
キッチンの下部が全て収納になっていて食器棚なども置いていないというのもあって、本当にスッキリとしていますね。
無駄を削ぎ落としたミニマルな空間に選りすぐりの家具が映えています。
なかでも「HAY」のMAGS SOFAは圧倒的な存在感。設計中から「ソファは絶対これ!」と決めていて、このソファを置くためにリビングを広く取りたいと考えていたと言っても過言ではないそう。
ダイニングのテーブルも同じく「HAY」のもので、チェアは「Castelli」のD&DEPARTMENTモデル。
テーブルの脚やチェアは、床やキッチンの面材と木の色を揃えることで、空間に統一感を出しています。
また、ソファのカラーもキッチン天板やタイルと同じグレーに。
空間に使う色数を絞ることで、自然と全体的にまとまりが出ますね。
ただ、そこに差し色として色味のあるクッションやオブジェ、グリーンなどを配置して、うまくバランスをとっている所がやっぱりプロ!
シンプルでありながら個性を感じる、美しい空間が広がっています。
それから、空間の印象を大きく左右するのが照明。
今回早見はデザイナーからの提案でライン照明を取り入れ、梁に沿わせる形で設置しました。
ライトをつける前▼
ライトをつけた状態▼
早見:天井にはなるべく装飾をしたくなかったので、このミニマルで華奢なライン照明を提案された時、「めっちゃいいっすね!」と食い気味に答えました(笑)
ただ、nuではメインの照明として導入している事例がまだ少なかったので、あまりイメージがつかなくて。
最終的に店舗で使っている所に実際に見に行って、やっぱりいいなと再確認しました。
スポットライトなどと比べて天井がスッキリして見えるので、我が家にぴったりだなと思っています。
間取り、デザイン、素材やパーツ選び、インテリア、照明計画…。
ここに挙げたのはほんの一部ですが、フルオーダー型のリノベーションって決めなければいけないことが本当に多いんです。
でも、全部自分で決められるからこそ、愛着のある唯一無二の家を創り上げることができるんですよね。
時間や手間はかかりますが、その分完成した時の達成感や満足感は他には変えられないものがある、と私たちは考えています。
せっかくなのでLDK以外にも玄関や洗面室など、早見のこだわりを一つひとつ紐解いていこうと思ったのですが、『とてもじゃないけど4話だけじゃ収まりきらない!』と感じてきました…(笑)。
なので、今回が最終回の予定でしたが、番外編の第5話を書かせていただきます!
みなさま、もう少しだけお付き合いくださいませ!
それではまた次回お会いしましょう。
□INDEXはこちら
□vol.1 不動産とリノベのプロの物件選び
□vol.2 現地調査とヒアリングに向けて
□vol.3 設計打合せと工事に向けて
□施工事例写真はこちら
撮影・文:nu編集部