「太陽の光がたっぷりと注ぐ空間で、お互いの気配を感じられるリビングをつくりたい。」そんなH夫妻の想いを形にした、晴れ間に陽気な笑い声が集う〝SUNNY″ハウスが完成しました。
自分たちでつくりあげる〝一味違った部屋″
埼玉県戸田市。賑わう駅前を抜け、少し歩くとH家族のお宅が見えてきます。H家族は会社員のご主人、奥様、そして今年の2月に生まれたお子様との3人暮らし。以前はご主人と奥様の当時の勤務先だった上野に約2年住んでいましたが、結婚を機に新しい家への引っ越しを考え、初めは賃貸で物件を探していました。以前の家がオフィスビルのワンフロアを住宅にコンバージョンしたお部屋で、デザイン性の高い空間だったのがとても気に入っていたというお二人。なので、新しく住む部屋も普通の空間とは一味違った部屋に住みたかったと言います。そこでデザイナーズ物件を中心に取り扱う不動産屋を訪れ、いくつか気になる物件を内見しましたが人気の高い物件が多く、空きが出ては申し込む前にすぐ埋まってしまうことの繰り返しだったと言います。「中々物件の空きが出なくてどうしようかなと思い、他の方法もないか色々調べてたんですよ。そのうちに賃貸で払い続けるのも勿体ないし〝中古マンションを買ってリノベーションする″っていうのも一つの選択肢だなって思って。それに本屋でリノベーション雑誌を見た時に、リノベなら一から自分たち好みに空間を作っていけるし余計に良いな!って思ったんです。」とご主人。それからリノベーション会社を検索し、nuともう1社の相談会に参加。nuを選んだ決め手はなんですか?と尋ねると、「HPがお洒落だったから!」と即答の奥様。「アドバイザーの方もすごく話しやすくて、親身に話しを聞いてくれたっていうのもあって『nuが良いね。』って二人で話していて。最終的にnuに依頼することを決めました。」とご主人。初めは通勤に便利な都内で物件を探していましたが、予算内で見つかるのは築35年以上の物件が多かったと言います。「長く住み続けることを考えると、新耐震の物件の方が安心できるなって思ったんです。それでアドバイザーの方に新耐震で予算内の物件がありそうな他のエリアにシフトして探してもらいました。」と奥様。それから奥様の実家がある埼玉県へとエリアを変更し、都心にもアクセスしやすい浦和・大宮を中心に探していましたが、なかなか条件に合う物件に出会えなかったと言います。そんな時にアドバイザーから紹介されたのが、今のお住まいがある戸田市内の物件。「アドバイザーの方に紹介していただいて、実際に二人で最寄り駅周辺を歩いてみたんです。そしたら駅にはよく買い物をする雑貨店も多かったし、都心へのアクセスも良くて住みやすそうだなって思いました。」とお二人。駅周辺の環境やお部屋からの眺望も気に入り、築22年62.93㎡の物件を購入しました。
リビングを中心にまわる暮らし
元々インテリアが好きだったお二人は『Casa』や『LiVES』などの雑誌で住宅特集を読みながら、空間のイメージを膨らませていったと言います。「以前の家はワンルームだったので、いつも同じ空間にお互いがいて。私たちはそれがすごく居心地が良かったんです。だからいくつも個室があるより、個室は最低限にしてリビングを広く取りたいと考えていました。」とお二人。その他の要望は日の光がたくさん入る明るいリビング、広いキッチン、そして開放的な土間。以前内見したデザイナーズ物件の土間を見て、いつかは自分の家にも取り入れたいと思ったのだとか。それから映画好きなお二人は、大画面で映画鑑賞できるようなプロジェクター投影用の白壁が欲しいと要望しました。他にも取り入れたいデザインのイメージは画像検索サイトPinterestで検索した画像を見せたりして、デザイナーとイメージを共有していきます。そんなお二人にデザイナーが提案したのは「SUNNY」というコンセプト。最大限に日の光取り込める空間で、好きなものに囲まれて自分たちの時を過ごす。そんな空間をイメージしたコンセプトのご提案でした。そして約7ヶ月間の期間を経て完成したのは、晴れた日の爽やかな空気の似合う1LDK+WIC。玄関を開けると開放的な土間スペースが広がります。靴や洋服だけでなく、ベビーカーもたたまずに置くことのできるゆとりのある空間に仕上げました。土間に隣接する寝室に設けた内窓は、コンクリートブロックの壁に木枠とガラスで造作。「寝室の内窓は、KIRI(クリームチーズ)のCMで使われていた部屋を参考に作ってもらったんです。CMを見たときに一目惚れして、どうしても取り入れたくてCM中のTV画面を写真に撮ってデザイナーの方に見せました(笑)!」と奥様。その先に広がるのは幅広の無垢オークフローリングを敷いた、明るい光がたっぷりと差し込む約15畳のLDK。腰壁にヴィンテージオークを貼ったセパレート型のキッチンが一際目を引きます。シンクとコンロを別々に設けたのは、キッチンの隣にダイニングテーブルを置くスペースを確保するためで、〝作った料理をすぐにだせるようにしたい″という奥様のご要望でした。ダイニングテーブルはキッチンの幅にぴったりと合わせて、オーダーメイドで作ってもらったのだそう。また、以前の家はキッチンが狭く作業スペースがほとんどなかったため、広いキッチンに憧れていたというお二人。ゆとりを持たせたシンクや作業スペースは使い勝手も抜群です。「この前、友人を招いてパーティーをしたんですよ。オープンなキッチンなので、皆がすすんでキッチンに立って手伝ってくれたんです。数人でキッチンに並んでもスムーズに料理を作れました!」と嬉しそうな奥様。腰壁に木を貼るというアイディアは、nuの施工事例『オトコの白』を参考にしたのだそう。「キッチンは色々とこだわりましたが、一番悩んだのは腰壁の木の色ですね。バックカウンターも含め範囲が広かったので、サンプルを見て実際にこの色が腰壁に貼ってある空間を想像するのは難しかったです。でも何度も悩んで決めただけあって、空間にもマッチした理想のキッチンに仕上がりました!」とご主人。実は天井と壁の仕上げを変えたのにも理由がありました。「最初は空間を明るくするために、天井は白く塗装してもらうつもりだったんです。でもせっかくリノベーションするんだし、ただの白い天井はつまらないなって思って。」と奥様。悩んだ結果天井は、キッチンの壁にあしらった白タイルも映えるようコンクリート現しで仕上げました。一方壁は全てを白く塗装。映画鑑賞が好きなお二人は、白壁にお気に入りの洋画を投影して趣味の時間を楽しみます。お子様が生まれてからは中々映画館に行くのは難しいと言うお二人ですが、壁に映し出されたスクリーンで好きな映画を観て、映画館気分を味わうのが休日の過ごし方なのだとか。LDKにはたっぷりと光が注ぎ、窓を開ければ気持ちの良い風が空間全体に行き渡るH家族のお宅は、家族の雰囲気をいつもそばに感じられる居心地の良い空間に仕上がりました。
家族の時を刻むフォトスタジオ
「今の家は〝家にいたくなるイエ″まさにそんな感じだよね。」と笑い合うお二人は、リノベーション前に比べて家で過ごす時間が格段に増えたと言います。早起きをしてコーヒーを飲んだり、ご主人は趣味の盆栽作りに熱中しているのだとか。「前の家はあまり細かい作業ができるようなスペースがなかったんですが、今は大きなダイニングテーブルがあるので苗と苔を買ってきて作っています。作り終わった後に飾るのも楽しみなんですよ。」と楽しそうなご主人。そんなお二人の楽しみは、LDの白壁を活かして写真を撮ること。「写真を撮るのが好きなので、ここで子供の写真や家族写真を撮影したりします。そのために天井にライトもつけてもらって、本物のフォトスタジオみたいなんですよ。プロジェクターを投影するだけじゃなくて、写真を撮ったり色々な楽しみ方ができます!」とお二人。窓から差し込む太陽の光をたっぷりと感じながら、料理をしたり、映画を観たり、写真を撮ったり…家族が集うリビンングからは、今日もH家族の陽気な声が聞こえてきます。