秋の夜長を愉しむ人/UNIQUES vol.11
すっかり秋の気候となったこの頃、夜の始まりがだんだんと早くなるのを感じます。
いつも通り家に帰るのはなんだか勿体無い、金木犀が香るすてきな夜。仲間と賑やかに盛り上がるのもいいけれど、
今日は普段と少し違う過ごし方をしてみませんか?遅くまでオープンしているお店や、昼間とは違う楽しみ方ができる場所。
ここでは本誌で紹介しきれなかった、アナザーストーリーをお届けします。
タブロイドはこちら→UNIQUES vol.11
■祐天寺の街の片隅で光る、90年代のこだわり 『nitako』
中目黒や学芸大学、自由が丘といった華やかな駅をつなぐ東急東横線。
そのなかでも急行が止まらないここ祐天寺には、
他の街とはちょっと違ったローカルで落ち着いた空気が流れてます。
そんな祐天寺、普段使いにもぜひ取り入れたい、
センスのいい古着屋が数多く軒を連ねていることをご存知ですか?
土地柄、美容師さんやアパレルで働く方がお客さんとして多く訪れるいうこともあり、
遅くまで開いているお店がほとんど。
大人になった今だからこそ楽しみたい、深夜の古着屋巡りに出かけてみませんか?
チェーン店が並ぶ駅前通りから歩みを進め静かな路地に入ると、
力の抜けたラフな白い看板が目に入ります。
それが『nitako』の目印。あたたかみのある内装で優しく迎えてくれる雰囲気が魅力です。
セレクトされているのはアメリカやヨーロッパで買い付けた90年代前後の質のいい古着。
メンズとレディースが左右に別れてレイアウトされており、
グラデーションのように並べられた古着を1枚1枚めくっていくとなんだか懐かしいワクワク感が込み上げてきます。
nitakoの特徴は服だけでなくアートやぬいぐるみなども取り揃えていること。
店内の隅から隅まで目を凝らして、宝探しをしてみましょう。
積んであるTシャツを見てみると、犬、犬、犬…!(猫も!)全てに犬や猫の絵がついている服の一角がありました。
さらに意識して全体を見てみると、犬に限らず動物モチーフの商品があちこちに潜んでいることに気がつきます。
これは動物を愛する店主の計らい。海外での買い付け中に動物モチーフの古着を見つけると必ずピックアップしてしまうんだそう。
これを目当てに来店するお客さんも多いようで、
取材中にもnitakoのInstagramで見たという犬柄の靴下を求めて地方から訪れたというお客さんに出会いました。
nitakoに通いたくなってしまうとっておきの理由。
それは犬モチーフの古着だけでなく、可愛すぎるホンモノの看板犬がいるから。
ツイストパーマのようなフワッフワの頭の毛が、まるでアメリカのドラマに出てくるバスケ少年のようで、
このお店にぴったりすぎるおしゃれな風貌につい笑ってしまいました。
夜に行われた撮影中は、ラグにぺったりと伏せてうとうとしていたプードルのアトムくん。
起きているときはお店の真向かいにある焼き菓子さんをじっと見つめている様子がとてもいじらしかったです。
流行に惑わされず、それぞれの店主が自らのこだわりを貫く祐天寺の古着屋たち。
一点もののときめきを探しに出かけてみませんか?
本誌「UNIQUES」vol.11」では、“過ごし方”にフォーカスを当てて、『nitako』をご紹介しています。
そちらも是非チェックしてみてくださいね!
・ACCESS
nitako
東京都目黒区祐天寺 2-15-9
東急東横線祐天寺駅から徒歩約5分
・営業時間
17:00~24:00
定休日:なし
[2019.10.13]
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