こんにちは。
あっという間に4月ですね。
nuの目の前の明治通りは桜が満開です。
さて本日は、「ブリオン・ヴェガ墓地」について書きたいと思います。
「ブリオン・ヴェガ墓地」は
イタリア/トレヴィーゾ近郊に位置します。
イタリアの家電製品メーカーを経営していた実業家ブリオン夫妻のために建てられたお墓です。
ブリオン夫妻の墓と、
この墓がある墓地のエントランスや礼拝堂などが
イタリア建築家カルロ・スカルパによって建てられています。
エントランスからすでに
スカルパ氏の代名詞とも言える階段状のモチーフがふんだんに使われています。
この至る所にあしらわれた階段状のモチーフは
上下に動きを出すのはもちろんですが、
軽さを出す、奥行きを感じさせる、表情をつくる、光を取り込む、人を誘導する
など色々な役割を果たしています。
また、もう一つ有名なのが二つの円が重なり合った開口です。
このベン図のような開口を私は勝手に「スカルパの窓」と呼んでいます。
円のモチーフもスカルパ氏は多用します。
ブリオン夫妻の墓は
アーチ状の屋根の下に
夫妻を思わせる石の棺が寄り添うように並んでいます。
棺の蓋にはブリオン氏の名前が刻まれています。
フォントがすごく可愛いですね。
小さな「スカルパの窓」があるのも、胸キュンポイントです。
実は、スカルパ氏はこのブリオン・ヴェガ墓地の完成を前に
日本で亡くなっています。
スカルパ氏本人の墓もブリオン夫妻の墓に隣接して建てられています。
機会があればぜひ
スカルパ氏に会いに行ってみてください。
[2022.04.01]