更新日
[2020.3.20]
今でこそジャンルとして確立している「セカイ系」の作品について
ご紹介させていただきましょう。
そもそも「セカイ系」とは?
「若い男女の恋愛関係を典型とする狭小な人間関係が世界の危機や終末を左右するといった極端なファンタジーに基づく物語構造のこと」
と定義されております。
庵野秀明監督の新世紀エヴァンゲリオンがその起源とされています。
そんな「セカイ系」の作品の中から今回ご紹介するのは
【最終兵器彼女】
物語の舞台は北海道、主人公は高校生の男女です。
二人の住む世界は大規模な戦時中で、主人公の女子高生は兵器として身体を改造されてしまいます。
人間と兵器が交わってしまったヒロインは兵器として学習するにつれて「人間らしさ」が失われていきます。
物語の大きなテーマの一つである「人間らしさ」という定義を
「兵器」と「人間」という相反する要素を一体化させ、そこに人の共通の営みである「愛」を通して見せることでより「人間らしさ」という曖昧なテーマを引き立てているように感じます。
なんとも切ない感情を呼び起こしてくれる作品ですが、その後の「セカイ系」の系譜を作っていった作品でもあるので気になった方はぜひお手に取ってみてください。
マツモト