大きな窓から広大な景色と多摩川を見下ろせるKさんのお宅。白ベースのスッキリとした空間にデザイナーズ家具やグリーンが置かれたお部屋はまるで海外のホテルラウンジを思わせます。LDはできるだけ広くしたいけれど書斎や本棚、WICも欲しい…そんな要望を全て叶えたお二人のリノベーションストーリーです。
バンクーバーで見たあの景色
東京都大田区。目の前に大きな多摩川が流れるのどかな場所にKさんのお住まいがあります。K夫婦はどちらも30代の会社員。そんなお二人は結婚を期に物件購入を考え始めます。最初は新築のショールームなどを見て回りましたが、なかなかしっくりくる物件に出会えなかったK夫妻。そうする内に時が過ぎ物件探しに対する熱も冷め、一時期探すことをあきらめていました。そんな時たまたま奥様がネットサーフィンしていると、nuの広告を見つけます。広告からnuのHPに飛んでみると「わたしサイズ」や「AGING」など奥様好みの間取りでデザインされた事例がたくさん。“これだ!”と直感的に感じた奥様はすぐにご主人に相談します。しかしご主人は中古物件に対して良いイメージを持っておらず、あまり乗り気ではありませんでした。どうしても“リノベーション”をしたかった奥様は後日nuのHPに載っている事例をご主人に見せてみることに。すると「かっこいい!」という言葉とともに、ご主人のリノベーションに対する考えが一瞬にして変わりました。ご主人の承諾も得て、早速nuに問い合わせます。当日相談会のためにnuのオフィスを訪れると打ち合わせブースのかっこよさに驚いたお二人。またnuアドバイザーの説明がとても丁寧でリノベーション初心者のK夫妻にとって非常に分かりやすかったということもあり、nuでリノベーションすることを決めました。以前住んでいた賃貸が多摩川近くにあり、休日にランニングしたり、散歩できる環境が気に入っていたお二人。そんなK夫妻の希望の条件は日当りが良くて多摩川周辺にあるという2つでした。それを聞いたアドバイザーが提案したのは、今お住まいのタワーマンション。内見してみると、一目見た瞬間気に入ったと言います。「海外で暮らしていたことがあるのですが、ここの景色はその部屋から見たバンクーバーの眺めと似ているんですよね。窓も大きくて日当りも良いし、タワーマンションの上階なので周りが抜けていて開放的なところが気に入りました。」と奥様。最初に挙げていた日当りが良く、多摩川近くという2つの条件にもぴったり当てはまっていた為、最終的にこちらの築11年、広さ76.84㎡のタワーマンションを購入しました。
夢を叶える白いハコ
物件を決めた後、デザイナーの勧めで2件程「リノベーション完成見学会」に参加したというお二人。今まで雑誌や、HPで見ていたリノベーション空間を実際に体験してみると“書斎も、WICも、ブックシェルフも欲しいな”、“みんなが集まるリビングはできるだけ広くとって、他のスペースは最小限にしたいな”と夢のマイホームに対する想いがどんどん広がっていったと言います。その中でも特にはずせなかったのは、お二人が好きな“グリーンが映える空間にしたい”ということでした。K夫妻の要望を上手くミックスしながらグリーンが映える空間を創るにはどうしたら良いか。考え抜いたデザイナーが提案したのは「Leaf Lounge」というコンセプト。グリーンを置くスペースをあちらこちらに散りばめ、グリーンに囲まれながら幸せに暮らせる、そんなイメージでした。そして完成したのはお部屋の中央に設けた白いハコが印象的な2LDK+WIC。白いハコの周りにお二人が好きなグリーンがランダムに配置され、バルコニーからはあたたかい光が差し込みます。玄関扉を開けると現れるのはモルタルを敷いた土間と廊下。あえて廊下までモルタルを敷くことでつながりが感じられ開放感のある創りになっています。「デザイナーの方の提案なんですけど、思いきって廊下にもモルタルを敷いて大正解でした。玄関扉を開けると実際よりも部屋が広く感じられるのでお気に入りです。あまりの広さに宅配業者の方からは何かのお店と間違われるんですよ(笑)。」と奥様。その先の無垢アカシアフローリングを張ったLDの中央にあるのは、木の棚板がはめ込まれた白いハコ。ここはお二人の想いを叶える夢のスペースです。ハコの中はというと約2JのWIC。WICへの入り口はアーチ状にし、周りのシェルフには角に丸みをもたせました。アーチ状にしたり、丸みをもたせたり、細部のディテールまでこだわることでハコ全体から柔らかな印象が漂います。またシェルフは取り付ける高さや幅に変化をつけ、グリーンをディスプレイした際、色々な表情を楽しめるように工夫しました。さらに廊下側のWIC壁には5枚の棚板を取り付けブックシェルフとして使用。集めたCDやインテリア雑誌が綺麗に並べられています。その隣に続くのは書斎スペース。ここだけは他の棚板よりも縦幅を15cm長くとり、ワークデスクとして使えるようにしたのがポイントです。横幅も2.5mあるので広々としたスペースで快適にお二人一緒に仕事ができます。大きめのグリーンをワークデスクのサイドに置いて、少し篭れるようにしたのはグリーン好きなお二人ならではのアイディアです。「LDの真ん中にWICを置くというアイディアは想像もつきませんでした。あれも、これも欲しい!けどみんなで集まって寛ぐためのリビングは広くとりたい!と正直無茶なお願いをしたかなと思っていました。でもデザイナーの方が本当にすべて叶えてくれたんです。」ととても嬉しそうなお二人。ブックシェルフ、書斎、WIC、ディスプレイスペースをこのハコに集約することで、空間を有効的に活用しています。結果的にリビングは約18Jとお二人の希望どおり十分な広さを確保することができました。そして空間を有効的に使うための工夫は、LDだけでなく寝室にも。寝室は木で造作したロフト仕様になっています。上はベッドスペース、下は収納スペースを設けることで空間を余す事無く使い切りました。「約3Jのスペースですが、この収納スペースがあるのとないのでは全然違いますね。効率が良くてとても気に入っています。」とご主人。グリーンが映えるホテルラウンジのような空間には、お二人の想いを叶えるアイディアが至るところに散りばめられていました。
幸せのNo.11
今までに10カ国以上も海外旅行に行っているというお二人。そんな海外旅行が好きなK夫妻の話を聞いていると、ふと奥様が「色んな国のホテルに泊まっているんですけど、旅行から帰って来て家のドアを開けると思うんですよね。海外の綺麗なホテルも良いけど、自分たちの好きなモノに囲まれて暮らせるってすごく幸せなことなんだなって。」とポツリ。この家を離れてこそ、改めてどれほどこの部屋が自分たちの暮らしに寄り添うように設計されてるのか、気づくのだそう。そんなK夫妻の最近の楽しみはグリーンのお手入れをすること。「水をあげたり、配置を変えてみたり、ついつい時間が経つのを忘れちゃいます。今日も皆さんが来るぎりぎりまで『このグリーンはここかな?いや窓際の方がいいかな?』って高さや種類によって置く場所を考えてたんですよ。」とお二人。そんな楽しそうなK夫妻の話を聞きながら、あたりを見回してみるとグリーンの他にも飾られていたのは数字の「11」を型どった壁飾り。「僕たちの結婚記念日が11日で、ここに引っ越して来たのも11日だったんです。なんだか運命を感じたので、11という数字は僕たちにとって特別なんです。」とご主人が教えてくれました。よく見ると「11」という壁飾りにもお二人の好きなグリーンがあしらわれています。グリーンが映える海外のラウンジのような空間。これからこのシェルフにはグリーンだけでなく、お二人の思い出がたくさん飾られていくことでしょう。