コンクリート打ちっぱなしとは
建築現場で打ち固めたコンクリートに塗装やタイル接着などの仕上げ作業を行わず、むき出しのままで仕上がりとする建築スタイルがコンクリート打ちっぱなしです。外壁だけでなく、内壁にも用いられることがあり、コンクリート独特の素材感が魅力的であるため、デザイン性を重視するマンションや住宅などで採用される傾向があります。打放しコンクリートとも表記されます。
リノベーションのワンポイントアドバイス
［コンクリート打ちっぱなしのリノベーションにおけるメリット］
コンクリート打ちっぱなしの外観は見た目が印象的で魅力的といえますが、その他にも評価すべきメリットがあります。
デザイン性が高い
コンクリート打ちっぱなしは、木造や鉄骨の住宅と比較して柱を必要とせず、型枠にコンクリートを流し込むだけで強度が確保されるので、自由なデザインが可能です。コンクリートがむき出しのため、その質感がクールな印象を生み、好まれる理由となり得ます。
遮音性が高い
比重が大きい材料ほど、遮音性が高い性質があります。楽器演奏が趣味の方や、音楽鑑賞や映画鑑賞を大音量で楽しみたい方には、コンクリート打ちっぱなしの遮音性の高さが嬉しい点となるでしょう。
耐火性が高い
不燃性のコンクリートを用いているため、高い耐火性を有しています。コンクリート打ちっぱなしは、表面に何らかの加工材を取り付けることがないため、燃える材料がありません。
［コンクリート打ちっぱなしのリノベーションにおける注意点］
デザイン性の高さをはじめとして、メリットの多いコンクリート打ちっぱなしですが、注意しておきたい点を確認しておきましょう。
・熱を伝えやすい傾向がある
・結露やカビに注意
・汚れが付きやすい
・軟弱地盤では地盤改良も
・取り壊すときに費用がかかる
コンクリートには熱伝導率が高いという性質があり、外気の暑さや寒さにコンクリートそのものの温度が影響を強く受けます。そのため、室温が夏は高く冬は低くなりがちです。これは冷暖房費の増加を招きます。外断熱工事を行うことで、一定程度対処できます。形成後のコンクリートには水分が含まれており、数年をかけて徐々に放散されていきます。この水分により、結露やカビが発生しやすくなります。除湿器や暖房は、水分を発生しないエアコンを使用すると良いでしょう。表面の仕上げを行わないので汚れが付きやすい傾向があるため、外壁は汚れを防ぐ塗装を数年おきに行うのがベストです。コンクリート打ちっぱなしでは重量がありますので地盤が強固である必要があります。地盤が軟弱な場合は地盤改良をしなければなりません。寿命の長いコンクリート住宅でも、取り壊す時が来ます。お孫さんの代かもしれませんが、その際の撤去費用は多額となります。
まとめ
メリットの多いコンクリート打ちっぱなしですが、注意すべき点もあります。メリットだけでなく、総合的に判断したいものです。デザイン性の高さなどを魅力と考える方にとっては、コンクリート打ちっぱなしは有力な選択肢となり得ます。コンクリート打ちっぱなしのリノベーションをご希望の際は、nuリノベーションまでご連絡ください。
