二世帯住宅とは
二世帯住宅とは、両親と息子または娘の家族が共に生活するための住宅のことです。ひと昔前は、核家族と言われ、両親と息子や娘の家族が別々に暮らすのが主流でした。しかし昨今の共働きによる子育て事情や、年老いた両親の健康への不安などから、できるだけ近くで暮らすことを考える家族が増えています。その完成形と言えるのが二世帯住宅です。二世帯住宅では、両親と息子または娘の家族が、それぞれのライフスタイルで暮らすことになります。そのため、ライフスタイルに違いのある家族が共に快適に暮らすことを主題とした住宅が、二世帯住宅であると言っていいでしょう。
二世帯住宅にリノベーションする場合のワンポイントアドバイス
二世帯住宅には大きく分けて３つのタイプがあります。リノベーションを行う場合、あなたの家族にどのタイプが１番向いているのかを理解していないと、後からトラブルになる場合もあるので気をつけましょう。３つの二世帯住宅のタイプの、それぞれの違い、メリットを、以下で詳しく説明します。ぜひ参考にしていただき、快適な生活を手に入れてください。
［完全同居型二世帯住宅のメリット］
完全同居型二世帯住宅とは親世代も子ども世代も同じ居住空間で生活する形式の二世帯住宅です。二世帯住宅と言われて、まず思い浮かぶのがこの形式ではないでしょうか。この場合、昔の日本の家族のように、大きな家に全員で住むというイメージになります。プライベート空間は寝室などで確保しておき、共有空間は全員が集まることのできる広さが必要となります。メリットとしては、家計がまとまって全体的に安くなることです。水道光熱費などは一世帯分でまかなえます。食事の好みや、観たいテレビ番組などに違いがある可能性も考えられるので、キッチンやテレビなどは別に用意するなどの工夫があると、さらに快適になります。
［一部分離型二世帯住宅のメリット］
一部分離型二世帯住宅とは、ある程度、お互いのプライベート空間を確保しつつ、生活を共有するスタイルの二世帯住宅のことです。共有する場所をどこにするか、分ける場所をどこにするかをお互いによく話し合う必要があります。よくあるタイプとしては、玄関と居間を共有して、他は別々にするものです。逆に、玄関は別々で、ダイニングキッチンは共有するという場合もあるでしょう。家族の生活習慣や来客頻度などで、共有する場所を考えることのできるのが一部分離型二世帯住宅のメリットと言えます。付かず離れず、お互いの存在を感じながらも、踏み込みすぎないという適度な距離の居住空間を得ることができます。
完全分離型二世帯住宅のメリット
完全分離型二世帯住宅は、簡単に言ってしまえば、隣同士に親世帯、子ども世帯が並んでいる住宅のことです。つまり、家を２軒建てる形になります。ほぼ完全にそれぞれのプライバシーが守られることとなり、現代のプライベートを大切にする暮らしに向いています。お互いの家族の交流は意識して行わないと難しくなりますが、逆にその距離感に安心感を覚える方も多いでしょう。離れすぎないけれども近づきすぎないという、その絶妙な距離感が、完全分離型二世帯住宅のメリットです。時折、交流も行いたいという場合には、庭などを一体化しておくと、合同してのイベントを広い空間で行うことができるのでおすすめです。
