JISとは
JISとは、日本工業規格(Japanese Industrial Standardsの略)といい、様々な鉱工業製品に関する寸法、重量、品質などを定めた国家規格です。各種製品間で互換性を確保し、一定の品質を実現するために、1949年に工業標準化法が施行され、日本工業標準調査会(略称JISC)の審議を経て、通商産業大臣、運輸大臣、厚生大臣など、主務大臣が定める国家規格として制定されました。民間の登録認証機関が、申請を受けた鉱工業製品がJISの規格を満たしているかを審査し、認証を受けた製品はJISマークを表示することができます。
リノベーションのワンポイントアドバイス
[リノベーションとJIS製品]
リノベーションに関係するJISの認証対象となる主な鉱工業製品は、次のカテゴリーに分けられます。
・土木および建築
各種建築用資材、太陽熱温水器、洗面化粧ユニット類、浴槽、壁紙、ドアセット、サッシ、カーテンレールなど
・電子機器及び電気機械
照明器具、エアコン、こたつ、換気扇、洗濯機、電子レンジなど
・鉄鋼
各種鋼管、ステンレス鋼材、各種金属線材、各種鋳造品など
・化学
建物用床塗料、各種ビニル製品など
・窯業
ガラス、耐火れんが、セメントなど
・日用品
家具、書架や物品棚、家庭用ガス調理器、家庭用ガス温水器、プラスチック製食器類、障子紙など
JISマークが表示された製品は、一定の品質が達成されており、同じJISマークの製品と互換性があり、組み合わせたり、取り替えたりすることが可能となります。
[JIS製品をリノベーションで採用するメリット]
JISマークの表示のある製品をリノベーションで採用することには充分な意味があります。製品にJISマークがあるということは、その製品がJISで定められた一定の品質を満たしていることを保証するものであり、使用するうえで安心感があります。例えば、マンションの床材はJIS規格で遮音性能が定められています。JISの認証を受けた床材は遮音性能が公表されており、リノベーションで床材を替える際には、この遮音性能を参考に床材を選ぶことができます。また、外壁材ではJISで熱伝導率と、遮音性を意味する音響透過損失が計測されており、JISの認証を受けた外壁材は、断熱性能と遮音性能がどれくらいあるかがわかり、外壁材の選択で目安とすることができます。このように、JIS製品であればどういったレベルの品質の製品であるかも知ることができますので、安心して選ぶことができるでしょう。
まとめ
リノベーションでは多種多様な建材や家具、壁紙などを用いることになります。そうした製品にはできるだけ一定の基準を満たした安心できる製品を使いたいものです。その製品選びの基準のひとつとしてJIS認定の製品かどうかということも考慮したほうがよいでしょう。JIS規格を満たした製品であれば、安心して使えると判断しても問題ないと言えます。